ペリカン手術は顎下のたるみや二重顎を改善させる美容外科手術です。
ペリカンリフト・二重顎手術・広頸筋縛り・顎下筋肉縛りなどと呼ばれることもあります。
顎下が固定点をなくした膜のように垂れ下がることでペリカンの口元のように見えることからこう呼ばれています。
顎下の脂肪や皮膚を切除し、広頚筋のたるみを引き締めることですっきりとした顎下のラインを目指すことができます。

• 顎下のたるみが気になる人
• 首から顎にかけての境目がない
• 顎下の脂肪吸引をしたけど何故か顎下がスッキリしない
• 骨切りで顎下の皮膚がたるんでしまった

脂肪吸引をしたのにスッキリしない原因は？

1. 広頚筋が緩んでいる
2. 舌骨の位置が低い
3. 広頚筋下脂肪が多い
4. 唾液腺（顎下腺や舌下腺）が発達している

これらの原因に対してアプローチを行えるのがペリカン手術です。

1. 顎下の皮膚を3cmほど切開

2. 皮下脂肪を目視下で除去。もし脂肪量が多い場合は顎下脂肪吸引を併用します。
   広頚筋全体が見えるまで除去します。

3. 垂れてる方の多くは広頚筋が2股に分かれていますのでその広頚筋直下を剥離します。
   広頚筋下の脂肪も目視下で除去します。顎ニ腹筋を減量するクリニックもありますが当院では安全面から除去せず、たるみがある場合は中央に寄せて縫合固定します。唾液腺（顎下腺）が大きい場合は適量除去します。



4. 横切開した広頚筋を同定した舌骨に縫合固定します。


5. 顎下の皮膚のたるみが強い場合は余った皮膚を切除します。

脂肪吸引では取れない深部の脂肪を除去できる

ペリカン手術では、喉の中央エリアの皮下脂肪と広頚筋下脂肪の両方を除去できます。
顎下の脂肪吸引では、広頚筋の外側にある皮下脂肪を除去することはできますが、広頚筋下の脂肪は除去できません。
あご下の脂肪吸引を受けたのにもかかわらず変化を感じにくいのであれば、広頚筋下脂肪が原因の可能性があります。このような方は、ペリカン手術でスッキリと整ったあご下を目指す方向で考えてみると良いでしょう。

半永久的な効果

ペリカン手術では、皮膚を切開して余分な皮膚を切除したり、広頚筋を中央に引き寄せて固定することで、顎下をスッキリ美しく整えられる手術です。
また、ペリカン手術は、一度手術を受けてしまえば長期的な効果を期待できるというメリットもあります。経年による老化現象で新たなたるみが見られることがありますが、完全に手術前の状態に戻るようなことはありません。

顎下の皮膚のたるみを改善できる

ペリカン手術では、皮膚を切開して余分な皮膚を切除することも可能です。

糸リフトでは改善できない顎下のたるみを改善できる

たるみが広頚筋のたるみや舌骨の位置の低さが原因の場合は糸リフトでは解決が困難であり、ペリカン手術が適応となります。

傷が残る

ペリカン手術では、あご下の皮膚を3㎝程度切開して、余分な皮膚の切除や、広頚筋を中央に引き寄せて固定することで、首に若々しさをもたらすことができる施術です。
しかし、ペリカン手術は顎下を切開するため、特に動きやすく傷にテンションがかかりやすい部位であり過ごし方によっては傷が残りやすいという特徴もあります。
傷跡の経過については、手術を受けた患者様の年齢や体質などによって差が生じますが、目立たない状態にまで回復するには、9ヶ月〜1年以上かかります。
ペリカン手術による傷跡は、顔を上に向けない限り目立つことはありませんが、不意に上を見上げたときには傷跡が目立つことがあります。
ペリカン手術後しばらくの間は、意識して顔を上に向けないように過ごすことが傷の養生の面でも重要となります。

ダウンタイムが少し長め

ペリカン手術は皮膚を切開・切除するだけでなく、広頚筋を中央に引き寄せて固定するという、少々大掛かりな手術です。深い位置まで組織を触るため、組織の負うダメージは大きく、その分ダウンタイムがやや長くなる傾向が強いです。
また、ペリカン手術はフェイスリフトやネックリフトといったリフトアップ術との併用になることが多いという特徴があるため、複数の手術を同時に行った場合では、ダウンタイムの長さ自体は変わらなくても、術後の症状が強く現れることがあります。
ただし一回のダウンタイムで一気に若返りを図れることが最大のメリットです。