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小陰唇縮小術は何日で仕事復帰できる?ダウンタイムのリアルを婦人科形成専門女医が解説
この記事の執筆医師
京都駅前美容外科 副院長
多田真知花
婦人科形成手術に精通し、大手美容外科では婦人科手術件数トップを誇る実績。京都駅前美容外科では婦人科形成・美容皮膚科専門として活躍している。
はじめに
小陰唇縮小術は婦人科形成の中でも最も相談が多い手術のひとつです。
「仕事を数日しか休めないけれど大丈夫?」「腫れや痛みはどれくらい続くの?」といった心配やご不安を抱える方が多くいらっしゃいます。
本記事では、婦人科形成を専門に行う女医の視点から 小陰唇縮小術のダウンタイムと仕事復帰の目安 を、わかりやすく解説します。
小陰唇縮小のダウンタイムとは?
ダウンタイムとは、手術による腫れ・痛み・出血・違和感が日常生活に影響する期間を指します。
小陰唇は血流が豊富な部位のため、腫れや内出血が出やすい一方で、傷跡の治癒が比較的早いことが特徴です。
仕事復帰の目安
以下に、一般的な経過を表でまとめています。
術後日数 | 症状の目安 | 仕事復帰の可否 |
---|---|---|
1〜2日 | 少量の出血・腫れ・歩行時に痛みあり | 基本的に安静が必要 |
2〜3日 | 腫れがピーク、歩行時に下着の擦れで違和感あり | 在宅ワークなら可能 |
3〜5日 | 腫れが少しずつ軽快、痛みは鎮痛薬でコントロール可能 | 多くの方が仕事復帰できる時期 |
1〜2週間 | 腫れの大部分が落ち着き、日常生活に支障は少ない | 抜糸おすすめ時期 |
3〜4週間 | 傷口の治癒が安定、軽い運動も可能に | 運動や長時間勤務も問題なし |
結論: デスクワークであれば術後2〜3日、体をよく動かす仕事であれば術後3〜5日程度が仕事復帰の目安です。
痛みと腫れのピーク
- 痛み: 術後2〜3日がピーク。鎮痛薬でコントロール可能。
エクスパレル麻酔(72時間持続麻酔)もおすすめ。 - 腫れ: 術後3日頃が最大。その後1〜2週間で落ち着く。
- 内出血: 個人差があるが、2週間前後で吸収され自然に消える。
血流の豊富な陰部は他部位の手術に比べ治りが早いという特徴があります。
仕事復帰を早めるための工夫
- 長時間の歩行や自転車は避ける
- 下着は擦れにくい柔らかい素材を選ぶ
- こまめに冷却して腫れを抑える
- 入浴は翌日からシャワーのみ、湯船は抜糸(または術後1週間)以降
- エクスパレル麻酔で痛みをコントロール
よくある質問(Q&A形式)
Q1. 術後はどのくらいで性行為が可能ですか?
A. 性行為は術後4週間以降が目安です。無理に早く性行為を行うと傷が開いたり感染リスクが高まります。
Q2. 術後すぐに自転車や運動はできますか?
A. 摩擦や血流増加で腫れや出血が悪化するため、術後2〜3週間は控えることをおすすめします。軽いストレッチや散歩は1週間以降から可能です。
Q3. 抜糸は必要ですか?
A.糸の種類と縫合の方法によります。内部を縫う『粘膜下縫合』のみであれば抜糸は不要です。基本的に婦人科形成の手術では全て溶ける糸を使用しますが、溶ける糸であっても表面に糸が見えている場合は術後1週間〜10日前後での抜糸がおすすめです。『皮膚から見えている糸は自然に脱落したり、溶けるまで待ちましょう』というクリニックもありますが、あまりおすすめではありません。糸が長期にわたって表面についていることにより、糸の締め付けの跡が残ったり、感染のリスクが上がります。
Q4. ダウンタイム中に注意すべきことは?
A. 傷口が完全に閉じるまでは感染のリスクがあるため、清潔を保ち、ナプキンや下着をこまめに交換することが大切です。
実際の患者さんの声(体験談)
30代女性・看護師
「美容クリニックナースです。普段から丁寧で優しい先生なので、お願いしました。翌日から働いていましたが、痛み止めを使用したので痛みはそれほどなかったです。歩く時に腫れによる違和感はありましたが仕事に支障はなく、問題なく勤務できました。今は腫れも引いて経過良好、大満足です!」
20代女性・会社員
「痛みが不安だったので休みを長めに取りました。手術から4日後に出勤しましたが、腫れはまだ少し残っていました。長時間立つと夕方に少し違和感が出ました。2週間経つ頃には落ち着きました。抜糸の後で写真を見せてもらった時に、全然傷がわからなかったのでびっくりしました。ありがとうございました。」
40代女性・主婦、パート勤務
「子育て中のため、あまり安静にできないのが不安がありました。そのことを伝えると、先生が出血や傷口が開かないようにしっかりと縫ってくださいました。おかげで、翌日から家事と育児でバタバタしましたが、出血は少しだけでした。ダウンタイムを軽減する内服もお願いしたので腫れや痛みも少なかったです。女医の先生だったので恥ずかしさも少なく安心できました。」
婦人科形成専門女医として伝えたいポイント
小陰唇縮小は見た目の改善だけでなく、下着の擦れ、痛み、おりものの付着など衛生面のお悩みを解決する医療的意義も大きい手術です。
ただし「ダウンタイムはゼロではない」ため、仕事や家事、育児のスケジュールをしっかり立てて臨むことが大切です。仕事復帰は数日で可能ですが、腫れはありますので、ご無理をなさらずにお過ごしください。術後の仕上がりが完成するのは3ヶ月後になります。
まとめ
- 小陰唇縮小の仕事復帰は、デスクワークなら2〜3日、体を動かす仕事なら3〜5日が目安
- 腫れと痛みのピークは術後2〜3日
- 患者さんの声からも「3〜4日前後で多くの方が仕事復帰」していることがわかる
- 経験豊富な婦人科形成専門の女医に相談することで、安心して手術を受けられる